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目次

1. 概要
2. 役
3. 点数計算
4. 包
5. あとがき
6. 参考にさせていただいたサイト・情報

1. 概要

「麻雀初歩の初歩」(浜芳太郎著 日本文芸社 昭和44年)という本を偶然手に入れたので読んでみたところ、点数計算を中心に現在のルールとは大きく異なっていたため、相違点をまとめてみました。

2. 役

役満を除いて、面前制限のある役には(門)を、喰い下がりのある役には(喰)を付けています。

現在は、七対子を25符2翻として計算しているので、事実上は同じです。
一盃口などの「盃口」の表記は「並刻」となっています(表記ゆれが多かったようです)。
立直は千点棒ではなく、百点棒を供託していたようです。
現在は、混一色3翻(喰)・清一色6翻(喰)ですが、当時は喰い下がりがなく、常に2翻・5翻であったようです。
また、同一家による4回の槓によっても四槓算了が成立するため、四槓子は存在しません。
全緑和(現在の緑一色)は、ローカルルール(しかも日本の地方ではなくアメリカ)の扱いです。

3. 点数計算

点数計算は、大きく異なります。
現在では、基本点は「(符)×2^(翻数+2)("+2"は場ゾロ)」を十位で切り上げますが、当時は場ゾロが存在しませんでした。
ただし、「大場小場制」といって、半荘開始時の親決めのサイコロの目が、偶数であれば1翻・ゾロ目であれば2翻を追加していたようです。
その部分を除くと、基本的には現在と同じ計算になります。
例:30符1翻・子の栄和 基本点:30符1翻=30×2=60点 放銃者支払:60×4=240を切り上げ300点
したがって、現在に比べると非常に点数が低くなっています(同例の場合、現在は1000点)。

これに伴って満貫点も非常に低くなっています。
現在は、満貫の基本点を2000点として、
満貫となる翻数
20符〜30符5翻
40符〜60符4〜5翻
70符以上3〜5翻
となっていて、6〜7翻が跳満(1.5倍)、7〜10翻が倍満、11翻〜12翻が三倍満、13翻以上は役満(四倍満)と、翻数に応じて4段階の満貫点が決定されています。

しかし、当時は満貫の基本点が1000点であり、小満貫・ハネ満貫・大満貫(倍満)の3段階でした。
その決定は、前述の計算式に当てはめて計算し、
算出した基本点満貫の基本点
1000点以上1500点未満小満貫(1000点)
1500点以上2000点未満ハネ満貫(1500点)
2000点以上大満貫(2000点)
となっています。
しかも、1.項で挙げたように、役満は「大満貫」扱いであるため、役満を和了しても、基本点2000点(親12000点・子8000点)ということになります(現在は親48000点・子32000点)。
また、算出方法は符と翻数の組み合わせではなく、基本点の範囲で決定されるため、50符4翻が基本点800点・5翻が基本点1600点となり、小満貫を通り越し、一気にハネ満貫となるケースが存在します。

一翻縛りについては、「本来のルールには無いが、広く実行されているもの」という扱いになっています。
オカについては、「賀符」という名称で、半荘開始時に各自1000点ずつを差し引き、トップ者にこれをすべて与えるということになっています。
「連荘積符」(場棒)は現在と変わりないのですが、表示する時は千点棒、支払いは100点という扱いであったようです。
連荘に関連して、不聴罰符は存在せず、流局時は親流れ、親が和了した場合のみ連荘となっていたようです。
前述の「大場小場制」とあわせて、「賀符」「連荘積符」も「本来のルールには無いが、広く実行されているもの」という扱いになっています。

4. 包

包(パオ)も現在と違います。
現在は、「大三元・大四喜の、副露されていない残り1種の牌」と「大明槓の嶺上開花」が、それぞれ対象の牌を捨てた者の責任払い(栄和の場合、放銃者と折半)となっています。
前者については、役満の確定というものが理由となっています。
しかし、当時は、「和了した場合に小満貫以上の手となる可能性が高くなるものを副露させる牌」も包となっていたようです。
もちろん、大三元・大四喜も包となっています。一方で、大明槓の嶺上開花はその対象とはなっていません(摸和扱い)。
包の対象となる一般役は、「混一色」「清一色」「混老頭」「清老頭」で、すべて4つめの副露について適用されます。

前提包牌
混一色連風牌or三元牌の1副露
+同一種数牌2副露
字牌or同一種数牌
副露者の門風と荘風が一致
+三元牌2副露+数牌1副露
その場における連風牌
清一色同一種数牌3副露同一種数牌
混老頭
清老頭
老頭牌3副露老頭牌or翻牌
老頭牌と翻牌を計3副露老頭牌
老頭牌と客風牌を計3副露翻牌

ただし、これらは、「対象となる役で和了した場合」にのみ責任払いとなり、それ以外では通常の点数収受となります。
また、これらの包の対象となる和了が栄和の場合は、大三元と大四喜は包牌を捨てた者の責任払い、一般役では放銃者との折半となります。

5. あとがき

麻雀のやり方・役・点数計算はインターネット麻雀やインターネット上の麻雀サイトを通して学びましたが、この本ではそれとはかなり違って戸惑いました。
現在は情報の発信が容易になり、伝達速度も非常に速いため、基本的な部分がほぼ統一されたルールや用語で遍く麻雀がプレイできますが、当時はまだ発展途上であったようです。
一翻縛りが「広く採用されている」程度の表記であることを考えると、二十二(アルシーアル)麻雀に立直・ドラ・段階式満貫を追加したルールといった印象を受けました。

6. 参考にさせていただいたサイト・情報


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