※このサイト内の情報は一切保証されません。参考にする際はすべて自己責任となります。
2023/07/02 Misskeyリンクの追加(内容に変更ありません)
2023/02/11 アクセスカウンタ・アクセス解析タグ入れ替え(内容に変更ありません)
2016/02/13 4バイト増設

目次

1. 概要
2. 回路図
3. 実装
4. あとがき
5. 参考にさせていただいたサイト・情報

1. 概要

RAMは主にSRAMとDRAMがあります。 SRAMはフリップフロップで構成され、静的にデータを保持します。もちろん、1bitの記憶に必要なトランジスタ数は多くなります。
一方、DRAMはコンデンサとトランジスタで構成され、SRAMよりトランジスタ数は少ないものの、コンデンサに充電を常に行いながら、動的にデータを保持します。

今回は、SOPパッケージの74HC373(8個入りDラッチ フリップフロップの仲間)が偶然大量に手に入ったため、SOP半田付けの練習も兼ねて、そのうちの4つを使いSRAMを作ってみました。

2. 回路図

回路図は次の通りです。



74HC161により、アドレスを保持し、74HC138を通すことで操作対象の74HC373を選択しています。
2つの74HC138に同じセレクト信号が入力されているため、冗長になっていますが、これは書き込みと読み出しを分離することを想定し、改造可能にしたためです。

74HC373はラッチのイネーブル端子が一つしかないため、書き込み信号(62256における/WR)を作るため、74HC138のデコード信号を負論理ANDゲート(74HC02)に通しています。
また、74HC373は出力が3Sバッファで構成されているため、単純に各74HC373の出力をつないでも問題ありません。
読み出しは74HC138によって1つの74HC373が選択され、それ以外はHi-Z(電気的に遮断された状態)となり、信号は衝突しません。
また、バッファであるため、10kの抵抗につないだLED8個を直接ドライブできます。

アドレス指定とデータ指定は、スイッチを節約するため1つのDIPスイッチで行っています。
DIPスイッチの下位4bit(ただし、有効なのは下位2bit)にアドレスを指定し、SW3を押すことで74HC161にアドレスが保持され、対象の74HC373が選択されます。
その後、DIPスイッチに8bitのデータを入力し、SW2を押すことで74HC373にデータが記憶(ラッチ)されます。

3. 実装

電源は「DTLでつくるD-FF」のボードから線を引っ張ってきています。(電源ボードつくらなきゃ・・・)
74HC373は表面実装部品なので、予備半田後、小さく切った両面テープで基板に貼り付け、それからUEWで配線しています。
UEWは予備半田したものを裏から表に通し、必要なピンに配線しています。1つの穴に最大で4本通っています。
これらはNE555P(ChaN)氏の情報を参考にしたものです。
今回は、なるべく隙間を空けない実装を目指したので、LEDとDIPスイッチには集合抵抗を使いました。(普通の抵抗に換算すると5倍くらい高かった(_ _;) )
74HC373以外のICやDIPスイッチは相変わらずソケット経由です。高密度実装なのか低密度実装なのか・・・



(左:表面 74HC373付近はカオスです。よくショートしないな・・・ 右:裏面 素麺配線^^;)

※2016/02/13 追記

さらに4バイト「積み増し」しました。回路は74HC02と74HC373をそっくりそのままもう一つつけるだけです。

・・・「積み増し」です。


(左:4段積み 右:積み増し後の全体像)

「三次元メモリ」になりました。^^;
最初に4バイト作った時点で、1枚1枚のバス配線があまりにもめんどくさかったので、74HC373の4枚のバス部分と電源ピン(ピン2-ピン10,ピン11-ピン20)を重ねて半田付けしました。
SOPは足がS字に曲がっていて、基板パターン上に平行に接するようにできているので、これらのピンをペンチで潰して平らにし、DIP状に直角に曲げています。
まず、最下層の74HC373を、この加工をせずに~OEと~LEをそれぞれ74HC138と74HC02へ接続します。
2枚目は加工を行い、それを最下層の74HC373の上に乗せ、加工したピンと、最下層の74HC373の対応ピンにハンダを盛ってブリッジさせます。ブリッジしたら、~OEと~LEを同じように配線します。
これを4枚目まで順に行うことで、面倒なバス配線を1回で終わらせられます。

・・・パスコン?いえ、知らない子ですね...

4. あとがき

これまでの製作はヘッドマウントの拡大鏡を使い、しかもDIPだったのですが、今回はその半分のピッチのSOPを肉眼で行いました。かなり目に負担でした。
バス配線はひとつのSOPのピンに2つのUEWをはんだ付けしなければいけないため、2本目をつけようとすると1本目が外れ、つけなおそうとすると2本目が外れ、そのうちにフラックスが飛んでブリッジしたりツノになったり手間がかかりました。
こんなにこねくりまわしても熱素子破壊が起きなかったので意外と丈夫なんだなぁと思いました。(初めてはんだ付けした半導体がゲルマニウムダイオードだったので過敏になってるのかも。)
高密度実装()とか言ってるわりに、基板がスカスカですが、これはさらに74HC373を12枚、74HC02を3個追加して16バイトにする可能性を残したためです。(あと12枚もSOP20ピンを半田付けしたくないけど^^;)
その時は書き込みと読み込みのアドレス指定は同一になるでしょう。(74HC138を追加で実装するスペースはない。)
※2016/02/13 追記
「三次元メモリ」の方法で16バイトにしても74HC138や74HC02を追加するだけのスペースができてしまいました^^;

「実際これどう使うの」なんて聞かないでください。自分でも何ができあがったのかさっぱりわかりません・・・

5. 参考にさせていただいたサイト・情報


上へ
戻る